別府温泉をあがって、地図を見ながら周防灘フェリーに電話をする。以前、関門海峡の橋を渡ったのが夕焼けの非常に風が強い時間帯だった。バイクの暗い電灯でとんでもなく高い海峡の橋を渡るのに非常に怖い思いをした。途中で停まりそうになるくらいよろけて走った。それを思い出すとそこを通るのだけはなんとか避けたい。大分の関から四国に渡るのもありだったが、はじめてということで徳山へ渡ることにした。
大分から山口県へ。次の便が三時、その次が五時半。
三時に間に合うか?と思い飛ばしたが途中であきらめる。ガソリンを入れて、ATMを探す。地方に来て一番困るのはコンビニにATMが少ないこと。入ったコンビニで聞くと町にある銀行を教えてくれた。
なんだ銀行やってたのか…。もう今日が何曜日だかわかりゃしない。
小さな街を走りながら神社発見。「宇佐」といえば宇佐神宮?宇佐神宮と言えば宇佐八幡?八幡宮の元締め様だっけ?みみっちい知識の中から関連ワードが浮かんで来る。
昨日、栗野岳温泉で八幡地獄を見たばかり。清めの意味でもちょいと寄ってみよう。などと気まぐれで参拝。
立派な朱塗りの本殿あたりを見ている時は何ともなかったけれども、鈍感な自分にもここが他所とは違うことが感じられる。ヒリヒリとした清浄な空気が漂っている(っぽい)。
裏に回るように入って行くと沈んだ雰囲気の池と水を汲む井がある。気がつくと掃いている灰色の人がいてビックリ。異界の者?、そこに居るのによく見えない。井を守っているのだろう、焦らずにいそいそとその場を離れた。
今までいろんなところに行ったけれども、ここほど特別な感じのするところはあまり無い。なんかここは凄い。お金が乏しくなったご縁でここに寄ることが出来て良かった。コンビニにATMが無かったおかげで宇佐神宮に行けて良かった。
境内を歩き回ったが、「八幡」とどこにも書いてなかったような気がする。自分の知識は果たしてガセだったのか?(調べたらやっぱり八幡宮らしい)
引き潮が美しい
周防灘の風景。横目でちらりと言うわけにも行かず、またバイクを降りてヘルメットを脱いで、カメラを出して、写真を撮って、カメラをしまって、眺めて、ヘルメットを被って、キックペダルを出して、エンジン始動して走り始める。バイクで一度停まるというのは、ことほどにメンドクサイことなのだ。
フェリーに乗って夕焼けの海を航行。
徳山に着いたのは7時半ぐらい。少し走ろうかと思ったけれども、中国地方の地図も無い夜。「5000円」という垂れ幕の「ホテルα-1」にチェックイン。徳山の街をうろついてラーメン+餃子990円を食す。味濃い。
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