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4時頃になって少し曇ってきたけれども、出掛けたかったので自転車で御茶ノ水へ。日光街道を上野、秋葉原に向かっているとオートバイにも駐車禁止の黄色い飾りが付けられていて、ふたり組の監視員が張り切って歩き廻っている。
もう、自転車でしか出掛けられないわん、あたし。な前に大群衆。言問通りを通行止めにして何やら大騒ぎ。入谷の朝顔市だった。自転車の荷台に6鉢、前籠に3鉢、片手に二鉢づつの主婦発見。喧噪を素通りして上野のマルイ裏の人通りをかき分けて秋葉原へ。この頃秋葉原では、自分で決めた勝手なアイドルが出現していて、ロータリーでサイン会みたいな事になっていたりする。面白いよね。実力が試される時が来た!って感じ。 ラジオセンターで、テレキャスター用のジャックを買った。スイッチクラフト、アメリカ製の軍用規格品で楽器屋さんでも売ってるけど、ラジオセンターの方がずっと安い。1万回抜き差ししても大丈夫というのが売り。 御茶ノ水では、もうすっかりお得意さんみたいになっちゃった部品屋さんで、ペグを購入。ちょっと高かったけど、ロック機能とか、上下アジャスト機能とか、無駄のないペグの原型のようなものにした。 帰りに秋葉原の友だちの事務所に寄ったら誰もいなかった。まあそういうもんだわさ。ローソンに寄ったら「さんぴん茶」があったので購入。 行き帰りの道すがらずっと「聞茶」を探していたのだがどこにも売ってない。テレビでコマーシャルしてるのに、なんでかな。 何年か前にあって、その頃は中国緑茶のブームでいろんなのを各メーカーがこぞって出していた。ぼくはアサヒの「凛」が好きだったが、やっぱりなくなっちゃった。一度、年末の集まりに2リットルボトルを持っていって「この青臭い味がいいんだよね〜」って言ったら、全員無言だった。変だナーと思ったけど、みんなあまり好きじゃなかったんだね。そういうときは「あんまり好きじゃない」って言ってくれた方がいいな。「聞茶」はウーロン茶だけれども青臭い味がして好きなんです。 帰りは不忍池から上野公園を抜けて鶯谷駅を通り、入谷の朝顔市に突入。アベック、親子連れ、お年寄り、警察、浴衣姿の女の子たち。走り回ってるはずの少年たちは一体どこに行ったんだい? 四色大輪咲きの和朝顔の鉢を買おうと思ったけれども、2000円。ギターの部品を買いすぎたし、まだ買わなきゃならないので我慢。金属製のつまみが2個で3000円近くするのは、ぼったくりだよFender USA。ストラト用のプラスチック・ノブは1個200円なのに。それでも高いような気がするんだよなー。 * * * 七月七日。朝からピーカンの青空。表の立木に蝉がシャアシャアかまびすしい。9時頃起きて表に出ると、大家のおばさんが坂を上がってきた。おはようございます、と挨拶をすると、 「おはようございます。大事は今日はちょっと熱が出て」と言う。寝冷えをしたのか夏風邪なのか具合が悪いので、今日は化け物退治に力を貸せないらしい。 「いや、ありがとうございます。でも残念だな。力持ちがいてくれると心強いんだけどね。こちらは大丈夫だからよく養生するように言っておいて下さい。」と、愛想半分に朝顔の咲き具合を見ていると、持ってきた皿に盛った葡萄を「じゃあ、これ上がりのとこに置いときますから。」と言って中に入っていった。 奥の方で金物の音が聞こえたと思ったら、「あ!」と声が聞こえ、おばさんが走って飛び出てきた。すぐ後ろから金盥がガロンガロンと騒々しい音を立てて転がってきて、玄関の段差で跳ねて止まった。おばさんはそのまま坂を下って帰っていった。 学校で実習を終えると、そのまま彫塑ゼミの連中がくっついてきた。女子がカレーライスを作ってくれると言うので、なぜか彫塑ゼミのコンパの様相を呈してきた。まあ女子といってもいつも粘土にまみれていて、負けん気の強く色気のない服部さんだからと半分期待薄だったのが、学年下のマドンナ早見さんを引っ張ってきたから俄然盛り上がった。 大阪芸大はかつては古い墓場だったという噂の丘に建てられたコンクリート打ちっ放しのモダンな都市風大学。夜中に落ち武者が歩いていたという話が一件や二件ではない。丘を下ると、先般ツム児君が蛍を見たと言っていた草むらを分けるような道。女子寮の脇を通って、右に行くと敏達天皇陵のある道を折れずになんとなく道なりに進んで竹ノ内街道。竹ノ内街道を横切って農作業用の細いコンクリートの道に入り、葡萄畑の方に行くとツム児君の家、上にあがるとぼくの家。 竹ノ内街道で男子チームと別れて、ぼくは女子と魚熊スーパーで買い出し。夕暮れ時になって俄に雲行きが怪しくなってきた。 ジャガイモ、にんじん、カレーのルウ、玉葱、お肉、ビールなど袋にいっぱいぶら下げて坂を上ると香月君が木戸のところで待っている。 「あれ?香月君、蚊に食われるだろう?そんなとこで」と、声を掛けると 「みんな帰っちゃったよ。」と言う。女子が「えぇ〜!」と落胆する。 「畳の下から手が出て」と説明しはじめた。香月君率いる男子チームが、家に入って冷蔵庫から麦茶などを出してくつろぎ始める。めいめい飲み差しのコップを畳の上に置いていたのを持ち上げようとすると持ち上がらない。持ち上がらないのみならず、冷たくてふにゃふにゃしたものを触る。見ると白い手が畳から出てコップを掴んでいる。「うおっ」っとひとりが声を上げると、ふたりめ三人目も気がついて「おおっ」とか声を上げるが立ち上がらずに我慢している。すると腕はどんどん伸びて、伸び止まったところで関節が新たに出来て折れ曲がり、また伸び出してという具合にどんどん伸び、またどんどん増殖する。部屋中が生白い、卵の薄皮のような手触りの腕でいっぱいになった。それがほっぺたや、ボタンを開けた胸などをさすりはじめたので、たまったもんではない。わーーーっと、外に飛び出して「やっぱ悪いけど無理だわ」とか「稲ちゃんによろしく言っといて」とか言い残して帰っていったらしい。 木戸を入り玄関を開けると、老婆の巨大な顔がいっぱいになって入り口を塞いでいる。指で押すとなま暖かいし、毛穴や皺なども本物っぽい。鼻息が臭い。歯を出してニヤニヤ笑い始めた。 「香月君、大丈夫?」と聞くと「やっぱりぼくも失礼するよ。」と言って帰っていった。 「早見さん、こちらが手を出さなきゃ、大して害はないんだよ。」物干し竿を洗濯場から持ってきて鼻先辺りを着いてみたらそのままくすがった。押すとどんどん入っていくので半分ぐらいまで刺したが、気持ちの悪い匂いがし始めたのでそれで止めて、裏口に廻った。 ガラス戸から女子ふたりを招き入れた。 みんなが逃げ出した部屋を見てみると、10センチぐらいの高さの、キューピーの腕のようなのが無数に整列してお辞儀している。それがススキの野原みたいにそよぎだしたのを見て早見さんは、後ずさった。 「服部さんは、一撃かましてやりなよ。」というと、 「あたしダメぇ〜ん」と、普段見たこと無い一面を見せて走って出ていった。早見さんはどうしようかガラス戸のところで迷っていたが、ぼくが服部さんを指差すと急いで追いかけていった。 玄関の方から地も震えるような大きな笑い声が聞こえた途端、物干し竿が落ちる音がした。見に行くと、開いたままの玄関に物干し竿がただ落ちていた。 その晩は、細かい腕を分けいって台所に立ち、材料を使い果たすために、大人数分のカレーを夜が更けるまで作った。
by magari_tumuzi
| 2006-07-09 01:45
| 七月のにぎやかな客人
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Comments(2)
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by
提督
at 2006-07-09 03:50
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もう人参なんか、一切れが口のなかに入るといっぱいになるくらい大きくて、玉葱が大量に投下されたカレーなんでしょうね。
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Commented
by
magari_tumuzi at 2006-07-09 11:28
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