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朝、物干し用のちょっとした通路のような庭にいっぱいに広がったトイレットペーパー。何の意地悪か。湿気で紙が崩れてしまっているので片づけにくいのなんの。
溜息をついていると、大家さんがやって来た。 「昨日、ブドウ持って来たンやけどな、そこでな、呼び鈴押したらちっさな子供が出てきおってな」と、髪の白くなりつつあるしっかりしたおじいさん。白いゴム長靴が葡萄畑のドロで汚れている。朝から畑に出ていたらしい。 「畑終わって、ちょうど人の顔が見えんようになるぐらいやったで、顔を思い出せへんけどな、白いことはわかった。」 「女の子ですか?」 「あー、よう見えンかったけど女の子や。ほいで稲沢さんは?と問うたら鈴を振りおるんや。この蒸し暑いのに辛気くさい着物なんか着ておってな」そう言いながらボーリングの玉ほどの大きさを掌で描いた。 「ガランガランガランゆうてな、……ガラガラガラガラやぁ、そらもおヤカマシィゆうか、ほれで、犬も鳴きはじめてうるさいの。やっかましいの。ナンヤ気がついたら女の子がな、ここらじゅういっぱいになっとるんや。」 「この家の周り?」 「ほや、いぃ〜っぱい。いっぱい。住吉さんの初詣でもここまで混まへんわ。ほいでせいのせいで鈴を振りおる。まーワワワワ〜〜〜や、何やわからんわ。ナンヤあの子。」 「ナンヤあの子って、知りませんわ。」と、ちょっと大阪弁につられる自分が恥ずかしい。「そう言えば昨日、木戸の前に散らかってたけど、葡萄。あれは大家さんですか。」 「それや。恐なってな、ほって逃げ出しヨッたんや。はははは」と、人ごとのように自分が逃げたことを笑う。つられて笑ってしまった。 「今朝は、裏から畑に上がってな、今までよおここを通らんかったけど、あんたの姿が見えて安気になって来たンや。…ほな、知らん子か?」 「はぁ、見たこと無いです。なんか最近変なことが多いので、しばらく寄らンほうがいいですよ。ここ。」 「ほーかぁ?」 しばらく怪異について立ち話。霧雨になったので、ズブズブになる前にトイレットペーパーを片づけなくてはならない。もぎたての葡萄をすこし分けていただいて、帰ってもらった。 * * * うちには贅沢なことにプラズマ・ハイビジョン的テレビがあります。ブラウン管型だと重すぎて床が抜ける可能性があるので、思い切って薄型にしたのです。理由はそれ以外にはありません。 日韓ワールドカップの閉会式を見ながら買ったのでおおむね4年経ちます。タイミング悪いでしょ?何故その日に買いに行ったのかわからないけれども、値切り上手の友だちにつきあって貰って秋葉原に行きました。彼の武勇伝ほど安くなったとは思いませんが、購入に踏み切ったわけです。 ハイビジョンテレビでスポーツ番組を見ると、スポーツそのものもすごくよく見えますが、観客が大いに気になります。大相撲を見ていると絶えず客が気になり大阪場所になると大村昆や、京歌子ばかり見てしまいます。東京でよく見かけるのは林家ペー。 今、ウインブルドンを見ていて気になるのは、ジェームス・ブラウンの髪型のボノ(U2)です。アリですか? アリかなぁ?どうしても気になる。ひょっとして女性の可能性も…。あの辺にいるのがわかっているんだけど、なかなかカメラが抜いてくれないんだ。もどかしいかぎり。 * * * 鬱陶しい雨の中、実習は早々に切り上げて帰宅。表の道をバタバタと小型オートバイが通る音。隣家の扉を叩いて呼んでいるがツム児君はまだ帰っていないようだ。 キュッキュウッ、キュッキュウッと踏む音がしてヘルメットの男。「こんにちわ。」と、ガラス戸の向こうから顔を覗かせて言う。また妖怪変化の類ならめんどくさいので「はい」と言いながらも戸を開けずにいたら、鍵がかかってなかったので勝手に開けられてしまった。 「片桐いいますが、ツム児君来てませんか?」と、遠慮しながらも笑顔でぶしつけに言う。 「来てませんが」 「そうですか。演劇で使う機械を持ってきたんですが…」 「機械ですか?」やれやれ、また怪しいヤツがやってきた。入れ替わり変な人脈がやってくるんだツム児君。「家に鍵がかかっているし、雨が降っているので、少しここで待たせて欲しい」と言うので、大家さんに戴いた葡萄を出して雨宿りをして貰った。 片桐さんは音楽学科だが機械関係に精通していて、バイクやスピーカーやアンプなどを自分で作ってしまうらしかった。それで、ツム児君に頼まれていた超スモークマシンを持ってきたらしい。置いていってもいいのだが、一応説明しておかないと効果的な使い方が出来ないかも知れないので、じかに渡したいのだそうだ。 「へぇ〜、じゃあ彼は最近演劇を手伝っているんですか」 「そうらしいんです。まあ、美術学科だから背景の絵とか岩とか松とか刀なんかを作る手伝いをしてるんでしょう。」などと、ふたりで噂をしていると、キュッキュウッ、キュッキュウッ、先ほどの足音だ。 片桐さんのウエスタンブーツが靴脱ぎの石から降りて、誰かが履いているようなふうで勝手に庭を歩きまわっている。藪の方まで歩いて、踵を返すとこちらに向かって走ってきた。戸を開けて土足が上がり込んできて、ぼくと片桐さんの周りを数周ドタバタ走り回ったと思ったら、急に止んだ。 「なんだよぉ〜、やめろよぉ〜」 ヘルメットを被りっぱなしだった片桐さんは、誰に言ったのだか知らないが、そう呟いてブーツを拾い上げると中を確かめた。手を突っ込んで何もないことを確かめると、それを履いて「ごちそうさま」と出ていってしまった。 深夜、土間からバケツ大の岩のようなものが歩いてきた。暗がりなのでよく見えないが、岩には大きな親指が周囲に生えていて、それがペタペタと床を踏んで歩いている。また真ん中に鉄パイプのようなものが刺さっていて、それが斜めると柱や本棚に当たって音を立てる。傷が付いたりしてるのではないかと気が気ではない。 ベッドの周りを長い間ペタペタと歩きまわり、何度も出て行ってはまた戻ってきた。その度に目が覚めるので鬱陶しい。 最後に出て行ったのを確認して水を飲み、窓から外を見ると光る人が歩いている。よく見ると光っている人の前にも人が歩いている。窓を開けて顔を出すと、前を歩いていた人がこちらに気がついて 「あ、まだ起きてたの?」ツム児君だ。 「もう明け方だよ、ツム児君もスミに置けないネエ」 「いや〜、昨日飲まされて、目が覚めたら劇団の物置でさ一人きりで置いてけぼり。」 「部室で寝てたのぉ?」 「ああ、そうだ。芸大の周囲の草の茂みにさ、蛍がいっぱい。見事なもんだよ。」 「蛍かい?ああ、そう。」 「何だ興味ないの。まあいいや、草臥れた。もう寝るよ。じゃねー」 彼は自分の後ろに人の形に集まった蛍がついて歩いているのに気が付いて無いらしい。この蛍が、うちの怪異と関係あるのか無いのかはわからない。ただ、水面の星空のようにユラユラ揺れながら蛍の群が人型になって歩いている。 「あー、そうだ。片桐さんの機械、預かっているから」 「はーい。明日また。」 伝わったかなぁ?蛍の群を従えた後ろ姿が、明け切らぬ青い闇の中に消えていった。 次の朝、土間を見ると昨晩歩きまわっていたものの正体が転がっていた。「叡福寺前」バス停だった。
by magari_tumuzi
| 2006-07-06 02:04
| 七月のにぎやかな客人
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Comments(5)
Tracked
from 狙え☆ストライク!
at 2006-11-14 19:36
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提督
at 2006-07-06 02:31
x
毎回、登場人物が楽しみです。
いちファンより
0
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7doors
at 2006-07-06 07:30
x
映画化が楽しみです。
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magari_tumuzi at 2006-07-06 10:54
じゃあ、チェコの人形アニメの監督で。
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by
提督
at 2006-07-07 01:51
x
できればクレイで
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magari_tumuzi at 2006-07-07 02:25
6本腕のザグみたいなのが出てきて、ウィンダムと闘ったりすると面白そうだ。
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