最終日。後は帰るだけ。出かけた当初は雨ばかり。寒くて憂鬱な道行きだったがようやく昨日晴れて気分が良くなったのにまたどんよりした朝だった。写真がないのでパノラマから切り取り。
奥にキャンプしていた青年と朝もコーヒーを飲んでお別れ。先に旅立っていった。
ひとりで森の中にいると胃がキシキシして不安になってくる。しかしXT500さえあればどこに居ても脱出できる。なぜか不調のバイクを信頼しきっている。自分も荷物をたたんで出発、しようと思ったらエンジンがかからない。
この時は数回のキックで、なにかいつもと感じが違うような気がしてそれ以上キックの鬼をやらなかった。プラグを見ると火が飛んでない。う〜〜ん。
まあ時間はあるし。と、なんとなくポイントのふたを開けてみた。SRエンジンにはない部分。
はじめて見るXTのポイント。開けたところでなにがなんだかわからない。
このポイントカバーの中、クルクル回る金属とペタペタする金具があって、その隙間に指を入れてみたら0.1〜2mmくらいのちっさなニキビのような出っ張りの感触。
う〜〜〜〜これかな〜〜〜????
よくわからないけど車載工具に入れていた(ナニ用だったか忘れたけど)水ペーパーをマイナスドライバーの先に巻いて擦って平らにしてやった。それが効いたのか不明だけれども、キック2発でエンジンがかかった。特によろこびもなく当然のような気分だった。XT500はいつも信頼に応えてくれる。そういうものだから。
そして出発。
途中でなんとなく参拝した蝦夷神社。検索したらありがたく出てきた。
会津辺り。文字に緑色が差してあって珍しい気がしたのでバイクを停めたのだった。
木漏れ日が苔むした石段を照らす光景がとても神々しかった。
それで気分が良くなったのかさらに山の中の道へ進んだ。
日光の川治温泉まで山の中を走った。途中ダートになっても単気筒エンジンは不安無くのしのしと進んでいく。まあ乗用車も不安無く走ってくるけど。
ひとりっきりと思ってうろうろしていて出くわすとビックリするナ。
川治を過ぎて日光からか、宇都宮辺りからかわからないが、東北自動車道で帰った。
途中のSAで猫を見て、家を出て雨ばかりだったときとは異なった里心がむくむく湧いてきた。うちの飼い猫、弱気なロッチに似ている。
ロッチは、本名がロッシ文(ろっしふみ)。「ロッシ文」は、今もMotoGP現役の最高のレーシングライダー、バレンンティーノ・ロッシが若い頃革つなぎに書きいれていた名前からもらった。ちなみに「ロッシ文」の「文」は、ロッシが尊敬していた日本人ライダー、ノリックこと阿部典文からとったひと文字。ぼくも大好きだったが、2007年に無念な交通事故で亡くなってしまった。
とりあえずぼくは無事に帰宅。
名所の観光や温泉巡りもほぼ無くて憂鬱なばかりの旅だった。最後まで実りのない記事でごめんなさい。出かけるときに27000だったので、メーター読みで計約2529kmの旅。
(どんぐり29135 〜 川治29352 〜 三ノ輪29529)