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毎日、長々と書いてすみません。
昨晩のホテルは、到着するなりフロントから男が出てきて「バイクはもっと隅に避けて下さい。」といわれてヤナ感じだった。その後も部下に小言を言い続けていた。まあバイクは不遇。部下も不遇。 「ウニ食べてない!」と思い、宮古の街を歩いたが居酒屋や寿司屋ではひとりで入る気がしないのであきらめ。ほっかほか弁当を買ってホテルの部屋で食べた。ホテルもホテルで、せっかくのホテルなんだからベッドにごろ〜〜んといきたかったのに和室。ちゃぶ台で地図を広げていたら布団を敷きに仲居がふたりやってきたり。いろいろあるよね。 朝、快晴。荷物を積むだけで滝汗。 ずっと被災地域を走って気が重くなってきていたので、太平洋岸は今日までにしよう、と、決心。それに休みも残り少ない。帰りに焦って飛ばしに飛ばすのはあぶなかろ?ホントは尻屋崎まで行きたかったな〜。 某所から「浄土ヶ浜より崎山」の方が面白そうだぞ、という情報を得たからではないけれども、浄土ヶ浜は以前来たからパス。言われなかった蝋燭岩を見に行ったらどれだかわからないし、潮吹き岩も潮を吹く時間でなかったり? 鄙びた集落と崖の海岸線と深い森の中をウロウロ。なんか迷う。 ローソンで買ったサンドイッチとコーヒーで朝食。これでこの海とおわかれ。深い青。船着き場のような堤に盛り上がったりへこんだり。海に目をやると防波堤が隊列を崩しながら横になっている。なにやら発破作業を予定しているようだが、なんの工事なのか? 「浜街道」と地図にある国道45号線は少し海岸線から離れている。海岸線は多分ずっと崖で深い森がおおっている。 内陸へと思うがまだまだ海沿いを北上。被害を受けた田老を遠目で通り抜けた。地図を見ると「平成三陸大津波で37.9mの波高を記録」と書いてある。38メートルの波。昨日、釜石でガソリンを入れたときにそれとなく聞いたら「はい、屋根の上に屋根が乗りました。」と丁寧に答えられてなにも言えなくなった。 ガソリンスタンドの屋根って案外高いの知ってる? 徐々に積もってきていた津波の被害の想像や空想があの辺りで一気に現実化して非常に重くなった。 小本というところから国道455線、岩泉方向へ。ようやく山へ向かう。龍泉洞は前に来たのでパス。おケツと荷物のせめぎあいは続いているけれども山道を楽しむ。 山の中の学校のプールの水がキラキラ。夏休みの子供が水泳の練習に来ている?もしや水泳大会?わざわざ引き返して撮った。静かな山間にバイクの音が引き返してきたので、先生には心配する向きもあったかも。しかもカメラを向けているし。 「盗撮か?ロリコンか?ダメだぞあれは」とか、言っていたかも。 455をそのまま行くと盛岡に行ってしまうので、逆川ダムのあたりで山道に入った。素敵なワインディング。時々見晴らし。海沿いとは違って激しい雲がもくもく湧いていたりする。 山の斜面にようやく作ったような道で写真を撮って、走り始めたらカモシカが前にいてびっくり。一瞬熊かと思った。母子か、親に引っぱられるように上の斜面の藪に飛び込んで消えた。その時の躍動する四肢、肩の辺りの柔らかな筋肉の揺れ。野生の動物のダイナミックな動き。素晴らしい。 な〜〜んにもない農村、田園風景。なんにもないと思ってもほとんどに手が入っている。たゆまぬ仕事によって平和に塗りつぶされている。見えない人には見えない。 岩手川口。この辺まで来ると国道4号線もただの田舎の街道。新幹線や高速道路を越えて八幡平へ。そびえる岩手山には勇ましげな雲がかかっている。急がなければ雨にやられる?急ぐとまんまと雨の中?どっち? スタンドで給油。どんどん暗くなってくる。 行っちゃえって感じで八幡平アスピーテラインへ向かうと、途中のスタンドでハーレー軍団が合羽に着替えている。「うーぼくも合羽着るべきだったかな〜??」と思いつつ進む。ポツポツ来た。これはまずいと角を曲がったところにあった「ビジターセンター」なるものに避難。ちょうどテントが張ってあったのでSRを中に滑り込ませた。 どっしゃばばばば〜〜〜〜! いい機会なのでそばを食べた。昨日は昼の食事を忘れていた。バイクで走っているとお腹が空くのを忘れる。少しはやせたてたらいいのに。 食堂のおばさんはみんな「恵みの雨」と言っていた。もうながらく降ってなかったようだ。「ゆっくり休んでいくといい」と言ってくれた。道の駅みたいな所で採れたて果物とか野菜とかお土産があったので、適当にひと箱分家に送った。 バイクの荷物がとにかく一杯で、これ以上なにも入らない。多分、お土産めいたものはなにひとつ持って帰れないだろうから。 40分ぐらいで雨は上がった。恵みの雨的にはまだ不足だったかも?ぼくにはラッキー。山を越えたあっち側に行けば八幡平野営場がある。とはいえ、まだ薄い雲がモヤモヤしていたので一応合羽を着て出発。 八幡平のてっぺんの駐車場は有料。有料を見るとどうしてもぼくは避けてしまう。これを無料にしておけばほとんどの車が駐車し、ナニヤカヤと買ったり食べたりして余計に儲かるのではないかと思うが、まあ余計なことだわな。 蒸の湯で露天に入ろうかと考えていたら雨が降ってきたので素通り。このまま雨の中濡れながらテントを張るのもどうかと思い、後生掛温泉へつるつるっと入る。勝手知ったる?自炊棟まで行って「オンドル」に泊まれるかと聞くと空いていたのでそのまま宿泊を頼んだ。 多分もう5回目。今回は一泊。部屋は地熱で暑い。普通に暑い部屋では暑いからと「ぬるめの部屋」をあてがってくれた。おかげで助かった。ぬるめの部屋でもかな〜〜り暑かった。 静かな入り江。村の堤防はかなり高い。 水は透明度が高くビー玉のように青い。 仮設の商店の店先で睡るワンコ。ワンコも恐かったかな。 この道の先にカモシカがいた。 駅に行ってみただけ。いわて銀河鉄道。 不穏な雲が岩手山をとりまく。 後生掛温泉の自然研究路の地獄。 洗濯第2弾。 晩ご飯をつけてもらった。 ここのは完全に湯治向けなので実にヘルシーでやさしい。
by magari_tumuzi
| 2012-09-06 10:03
| 2012夏.東北太平洋行SR
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