おととい電気安売り店に行ったら、併設のカメラ屋でフィルムが一本175円だったのでつい2本買ってしまった。
家に帰って、昔使っていたカメラを掘り出した。OLYMPUS XA。
このカメラはすぐれもので、ピントはマニュアル式、絞り優先式のように扱える。asa感度も比較的いじりやすい位置にあるので、暗く撮りたいときもすぐ対応できるし、逆光の時は「+1.5」ボタンもあってすぐに補正できる。
スイッチを入れてみたら、ゆうに10年は経っているというのに電池が生きていた。ボタン電池恐るべし。写真家の鋤田正義が使っていたと知人が自慢して持っていたのを、ぼくも真似て買ったのだ。David Bowieの「HEROES」のジャケ写はこの同じ型のカメラで撮ったらしい。
だからといってぼくも同じように撮れるとは限らない。
昨日は、銀座のヴァニラ画廊で
安蘭さんのエロチックなペン画を見た。モデルもやっている光るような容姿とかわいらしい応対に似合わない硬質でエロティックな小品。丸ペンで描いていると言っていたけれども、ドロドロのナルシシズムが無くてさっぱりしている。気が遠くなるような点描と髪の流線を引くうちに、知らず無我になっているのではないかと思ってしまう。そういう行為に没頭している安蘭さん自身の姿を思うと、なにやら鬼に囲まれても知らぬ顔で遊ぶ子供の夢中の姿がだぶっていとおしくなる。
それから、有楽町のスパンアートギャラリー。「クトゥルー神話」?というのを元にした作品展を観て、上野「香り」の美術展にリベンジ。金曜なので8時までやってると思って、電車を御徒町で降りて久しぶりにアメ横をうろうろ。贔屓だったアウトドアの店がどっかに行っちゃってた。アメ横デパートでよく買い物をした「みのり屋」も無くなっていた。繁盛店だから別の場所に行ったんだろう。たったの三年。
香り展は、5時5分に着いたら5時で入場が終わっていた。
上野公園は西洋美術館の世界遺産登録とかの幟がいっぱい。一本三十万円かと思うとこれはどういう無駄をやっているんだ?と思ってしまう。世界遺産になど登録しなくても、凛とした建物がある。これを自分なりに発信すれば済む問題で、欧米から「御印」をいただかないと自信が持てないのだろうか?
それから、仕事でお世話になっている編集部へ行ったら、会社ごと引っ越しで大わらわ。別の部署に顔を出したら猛烈に久しぶりで数人の方の名刺をいただいた。もうまったく顔が覚えられない。すみません。こんど名刺を持っていきますのでよろしく。印刷物にトラブルがあったのでその場でMacを借りて修正した。G5 PowerMacが猛烈に遅く感じた。
このへんでもうへとへと。
都会を走る自転車は、ハンドル幅が狭い。
次に初台。初台というところは京王線で行くが、微妙に遠い。駅を下りたら出口を間違えて想像だにしなかった広大な遠回り。「ザロフ」で
埜亞(ノア)の展示。人形作家の埜亞さんだが、猛烈な欲望に任せて写真も撮っている。素人写真だけれどもその欲望の故に純粋。潔い。
先ほどの安蘭さんをモデルにしたヌードなどあって、あんまりきれいなのでまじまじと見てしまった。こちらの展示に先に来ていたら、安蘭さんと気軽に話せなかったかも知れないぞ〜〜むむむ〜〜。
狭いサロン?めいた会場で六人ほどで話しするうち、ぼくがフィルムカメラを出して記念写真風に撮りだしたら、なにやら場がザワッと変化した。急にひとりいた女性カメラマンがカメラを取りだし、別の女性が上着を脱いだり、表情を作ったり、スカートを手繰って足を出したり。モデルだったんだね〜〜( ̄Д ̄;)ヒエ〜〜別の男子が携帯で構えるなど、大撮影会になってしまった。
ぼくもなりゆきで何枚か撮影した。しかしフィルムカメラは現像してみるまで本当に写っているかどうか?写ってなけりゃここ何日か分の日記的な写真は無しだな。別にいいけどね。