「それで、ご趣味は、なんですか?」
などとお見合いの席では、まずそういう質問からはじめると好いらしいですが、アナタの趣味は?と聞かれて「これこれである」と立派に答えられる人っているのンかしら?「お花を少々」とか「ボトルシップです」とか「吸い殻集めです」とか。とかとか。
趣味?篆刻?
習字の横とかに押すハンコを石を彫って作る、それが趣味と云えば趣味かも知れない。けれども、ぼくは趣味で作ったものを人にあげるというのはなんだか失礼な感じがしてしまう。趣味って暇つぶしみたいな感じがしちゃうからかな?
無い時間を割いて「趣味でも仕事でもないけれど、君のために、これに挑んでみた。」いつもそういう感じで彫る。いつも初めて以上に初めてな感覚で石を選び、文字を選び彫る。実際は暇もだいぶあるんだけどね。
石はヤフオクや中華街に行った時に気に入ったのを買っておく。だから楽しんで欲しいのは彫りよりも石だったりする。透明な白い石、鶏血のようなの、青いの、緑の、いろいろ。硬いの柔らかいのいろいろ。
流行りのパワーストーンなんかより高いのもあったりするかも。
彫るのは印刀という写真に写っているヤツで彫る。どんなに細いところもほぼ一本で彫る。だんだん視力が追っつかなくなってきたから、ぼちぼち彫れなくなるだろう。ということは無理矢理老後があると考えて、老後の趣味には向かない作業だよな。これ。