窯パン(がまぱん)で発見した「ホーチミン」。アジア風味付けのミンチ肉(ホーチミン(チ)、だじゃれ?)を挟んだバケット。本名ベトナムバケットサンドだったかな。先日売り切れだったのが売っていたので大喜びで買って、いつもはしない海辺での立ち食い。
秋になり材木座の海岸から群れていたトンビの姿も見えなくなった。空高くいななく啼き声も消えた。「な〜んだトンビいないじゃん」
と言った刹那、バシ!っとどこかを叩かれた。
手に持つパンを包んでいたアルミホイールが重いような軽いような曲線を描いて、寄せてくる波頭の上に飛んでいった。右手中指の爪の付け根あたりにかすかな痛みが残るけれども切ったとか擦ったとかの痕もない。ただ手に持っていたパンが無くなった。
トンビはすでにもうどこへ飛んだかわからない。電柱のてっぺんにいるヤツか由比ヶ浜の上で輪を描いているヤツか。
まだ十円分ぐらいしか食べてなかったのに。チョー無念。しかもホーチミン中枢に辿り着いてなかった。ううううう。シャンサイのきいたナンプラーな味付け(だと思う)。すっげーうまい。焼いてるニイさんの髪型が変だけど、なにしろなにしろパンがうまい。