黒い煙のような空気が垂れ込めて、薄曇りの風景を重くしていた。夕方、暮れ時のことと思う。
みんなで黒いところに触れぬように腰を屈めて歩いていると、空気の層の境目に虫が浮いている。虫といっても蚊のようなものではなくて、ひとつの体長が6~70cm、胴回りは大人がようやく抱えられるぐらいのフットボール型。カブトムシの幼虫の様な色で、ところどころにピンク色の土筆の袴のようなのがヒレのようについていて全体に桃色水玉模様のように見える。羽はない。
そんなのが七匹かそこら空中に浮かんでいてPの字の形にならんでいる。
気持ちが悪いので触らないようによけいに屈んでくぐり抜けた。安堵しながら歩いていると同じ虫がバラバラと落ちて来た。その虫を掲げて「P」の字を作らなければならなくなった。
触ると体が妙に堅くて、うっすらとずるずるした体液があって案外重くて持ちにくい。一生懸命天にかざすように持ち上げて、P型に並ぼうとするが、落としてしまったり、持ち方がずれてしまったり、重くて胸ぐらいまでしか上がらなかったりでなかなか上手くいかない。
わあわあ慌てて焦るばかりの気色の悪い夢だった。
虫の話とは関係ないけれど、Gibson LesPaulの指板(何度打っても「指板」を覚えないな、「ことえり」のバカ。)。
よくよく見ると鑿(のみ)?かナイフのような跡が見える。勘違いかもしれないけれども、こういうところの加工に刃物を使っているとするなら相当な達人の技なのではなかろうか?アメリカ人もな〜かなかやるなー。などと感心してみたりしながら弦の交換をしてみたり。