ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪ズンガ♪
わたしのようなオヤジには、どの曲もみな同じです、テレビで流れるダンスリズムな曲は。多分、日本で売れている曲は三種類。「ズンガ♪ズンガ♪」と、「さくらさくら」と、「ヤーヤー」集団で歌う踊りつきのあれ。そういった音楽を聴いていらっしゃる方からすると、ぼくの聴いている音楽というのも、まるで同じ曲ばかり聴いているように思えるかも知れません。
ほっといてくれ。
黒色すみれ1st「ぜんまい少女箱人形」、フィル・マンザネラ「6PM」、ハリー細野「クラウン・イヤーズ1974-1977」、ピーター・ガブリエル「Secret World Live(dvd)」、ライ・クーダー「My Name Is Buddy」、デビッド・ギルモア「Arnold Layne」、デビッド・ギルモア「On an Iland(dvd付録付き)」。最近買ったCD類です。
ライ・クーダーのアルバムの曲はどれを聴いても大体同じような、といっては失礼ですが、感触としてはお揃いの曲ばかりです。欲目のある人間にはこういうアルバムは作れません。「音楽でサクセスするんだ!」とか「サクセスしたら俳優になって、バラエティでガンガン稼ぐんだ」というような人には無理な音楽です。
底なし沼に足を踏み入れるばかりでなく、あえて逆さまに潜って行くような音楽に対する執着(か、オレにゃこれしかできねェ)でなければ、こんなアルバムは作れませぬ。そんな境遇を遊ぶライ・クーダーに泣けるのです。
デビッド・ギルモア「Arnold Layne」は、シド・バレットの曲「Arnold Layne」が二回と「Dark Glove」が入っているマキシ・シングル。David Gilmour, David Bowieの両デビッドのファンとしては、ギルモアの演奏・ボウイの歌で聞けるなんて最高の幸せです。(ちぇ、ライブ行きたかったナー)
そして、ギルモアのソロ・アルバム「On an Iland」は、DVDがおまけについていたのでまた新たに買いました。これは悪どいことに、アルバム自体は前に買ったものと同じ装丁と内容。ただ、痩せた紙袋に入ったDVDが添えてあるだけ。一体どういう商売なんや。最初から出ていれば、こっちを買ったのに。ギルモアがこんな貧しいことを考えるわけないし…CDが二枚になっちゃったよ。欲しい人に上げるよ、古い方。
ギルモアはこの頃、シド・バレットの曲を多く取り上げている。楽しそうなチャレンジだと思う。
「シドのようにギターを弾く人はいない。」と、シド・バレットのソロアルバムへのコメントでギルモアが言っていた。そしてDVDに見るギルモアのプレイは、引き馴れないやり方を訓練しているようで、とても楽しそうです。
自分の曲ばかりだと手癖のようなもので済んでしまってスリルがない。なにか人の曲を考えてみたときに、誰の曲よりも面白い曲が近くに見つかったんじゃないだろうか。
ピンク・フロイドの呪縛から解かれて、音楽を楽しみたいという彼の気持ちが本当に良く出ていて、ファンとしてはすごく嬉しい。
フィル・マンザネラの新譜にもデビッド・ギルモアが参加しています。古い友人だそうです。
このアルバムにも怒りの燃え残りが哀愁として漂っていて、なんとなくブルーな気分になります。