白いクルマははじめてである。今までずっと濃い色のクルマだったので、明るい色のクルマの汚れ方もはじめて経験する。
晴れた日によく観察すると、黒い灰のようなものがけっこう着いている。これってPM2.5というやつ?でなければううう〜〜隣の薪ストーブの煙?こう云うのは濃い色のクルマに積もっててもまったく見えないと思う。
そしてそれや他の汚れが入り混じって滴ると「リー・ウーファン」ができる。
リーウーファンとは、たまたま現代芸術家にも「李禹煥(リー・ウーファン)」という方がいるけれどもまったく偶然の一致である。
印刷で李禹煥の絵を観て、なんだこのペラいアートは、などとけなしていた大学時代、たまたまどこかで本物を見たら、意外な迫力と得体の知れない存在感に驚かされた。やすやすと「モノを観ずにけなしていてはいかんな」と反省しきり。以来、李禹煥のことを一目置くようになっている、その李禹煥と汚れあとを同じ名で呼ぶわけがないのだ。全くの偶然であると釈明しておく。
我がクルマのリーウーファンもなかなか美しい。迫力はないが掃除するのが惜しいくらいだ。だけど放っておくとこびりついて取れなくなりそうな不安もあるのでさっさと掃除した。ツベコベと文章量が多いが、まあそれだけの話。
別の話。
クルマの臭い。少々レザーとプラスチックの混ざったような嫌な臭いがある。それに、先日気になって黒く塗装したルームミラーの塗料の臭い(?)も少々あるのか、ちょっと困るぐらい臭った。
最初は、アルファロメオ用の匂い板(フレグランスシート)を使うか?とも思ったが、こっちはフィアットだから同じ匂いにするのもどうか?それに高いし、どうしよう?
クルマ用品店の「におい」コーナーは、臭い合戦で壮絶な空間になっていて、気分が悪くなるので近づけない。なんだか下手なのを買ってラブホテルを醸し出されても困る。大体パッケージが淫靡なんだよな。
五日ほど前に紅茶を飲んでいてふと思いつき、アールグレイのティーパックをクルマにおいてやった。翌日、乗り込んでみると最初、ツンとベルガモットが鼻をついたが臭いは消えていた。三日ほど前はベルガモットの香りもクルマの臭いもなかった。
昨日乗ったら、クルマの臭いがやや復活しかけていたが、かなり改善されている。なんかこんな感じでいい方法があるといいと思う。
それにしてもあのアルファロメオの匂いはよくできた匂いだな。
【教訓】紅茶のティーバックの消臭効果は保って五日間。