夕方に食パンを買いに出かけた。味などわからない方なのだが、カラヘオというパン屋の食パンのトーストした時の食感が好きなので駅前のユニオンまで歩かねばならない。
ああその前に梅がほころびはじめたよ。寒いのにな。ウグイスはまだ来ないけどメジロと台湾リスはいっぱいいる。
材木座に着くと空が黄色くなっていて富士山もレモンの皮についた染みのような感じだった。夕方になるとみんな海を見に出てくるように思える。けれども、昼間はもっと人出が多いのかもしれない。昼間はあまり来ないのでわからない。
滑川も黄色く染まる。みんな夕陽が沈むのを見ている。誰でも知っているが、実際は太陽が沈んでいくのではなくて地球がぐる〜〜りと廻って行いるその上にちょろちょろ人類やらなにやかやがうまい具合に乗っかって勝手にいろいろと感慨にふけっているだけだ。地球に広がる水分や塵や埃は知ったこっちゃない。
沿道の車の中からもそんな夕陽を見ている。交差点を渡りさえすれば海、という歩道の手間では早く夕焼けをいっぱいに浴びたくてうずうずしている女子が何人もいる。
黄色いものの中で一番人気なのは太陽。赤いものの中で一番人気なのも太陽かも。じゃあ青いものの中で一番人気なのはなんだ?空か?おれのアルファロメオじゃないな。青い服を着て人気者になったらこういうキャッチフレーズが使えるな、そういえば「母なる夜」にはアメリカ人捕虜からナチスを募る青い軍服のアメリカ人が出てきたけどあれはホントの話か?なんにしろ戦争はやっちゃいかん、とかとか考えながら歩いたというわけだ。