もういつになるか、深夜にTVを回していて、というかテレビのチャンネルを巡回していて、ボクシングアニメで停めて見ていたら、効果音がエレキ一本だった。ぎゃーーん!とかギョギョギョーー!とか。
おーー!なんかすげぇ、と思ってエンドクレジットをチェックしたら今堀恒雄という名前が目に入った。「あれ?イマホリ?イマホリック???」なんか知ってる。ハッキリ思い出せないけど横川タダヒコのアルバムにあったかな?聴いたかな?
その人の生演奏を観た。歌の伊藤ヨタロウとふたりでやっているオトコンテというユニットで大半は伴奏的な感じだったが、なんだあの押し出すような感じ。音量はしぼらないぞコノヤロウ。バランスがなんだコノヤロウ。だけどちゃんと歌が聞こえる。バランスが良いとか悪いとかそういう範疇にない。それにフィエスタレッドのストラトがカッコいい。
この凄い感じ、ちょっと前にも感じた記憶が、、、、あ、あ、あ、あ鈴木茂。
ボリュームしぼらない。いや、正確に書けばちゃんとコントロールしてるんだけど思ったより迫ってくる。出てくる。粗野だけど精細。巧みだけれども粗暴。よってこのふたりはギター魔神に認定。
ゲストに歌姫・白崎映美(元上々颱風)とバイオリン・磯部舞子(ベチコ)。
このふたりがまた強力。白崎さんの歌にはもう何度も泣かされてきた。まるで滑稽と軽妙を踊るお月さまのような歌手だ。その歌声には、明るい月面に写る地球の悠久の時の流れのようなものまで感じてしまう。
ベチコちゃんは急上昇中、空中分解までもうちょっと。きりもみ回転キュッキュキュキューのバイオリン。どう表現してイイかわかんない。それとヨタロウの珠玉と呼べる曲と虹色の声とが合わさり混沌の天国だった。
終わって思う伊藤ヨタロウの歌のでかさと楽曲の非凡さ。彼の最近作はおもに井上ひさし詞の劇中歌だけれども、本当にどの曲も秀逸。このへんもアルバムにして欲しいな。
ほかに山田晃士という奇っ怪な歌手を観た。この人もまたびっくりするぐらい才能の豊かな方だった。日本には飛び抜けた人材がいっぱいいる。ぼくなどがいくら観ても褒めても役に立たないが、見つけるべき人がはやく見つけるといいと思う。はやく見つかっておくれ才人たちよ。