以前にも書いたので重複するけどまあいいか。前に書いた時には世の中の評判もよく知らなかったし、自分の中でもやたらにガチャガチャしていてなにがよくわからなかったのかまとまってなかった。
「パシフィック・リム」
ぼくはウルトラQ、ウルトラマンの世代なので、対怪獣というと、どうしてもやっつける側だけの論理では納得できないところがある。彼の怪獣たちは、いずれも文明のような人間の都合のバランスの崩れた狭間から生まれてきた。怒りや悲しみを芯に抱いた存在理由があったのだ。いくらデルトロ監督が「カイジュー」と呼ばせてもこちらの怪獣はただのクローンで色もグレー。なんとなく宇宙人によって段階的に強化されていくだけのやられ役なので魅力を感じなかった。ここがこの映画の評価の岐れ道なんだろう。
それから、長くなるからか知れないけれど、中国チームやロシアチームのドラマも描き切れてないでしょ?でももっと短く上手くできるはず、と思うのはやっぱりキャストが手薄だったからなのかな。隊員マコにもなにやら戦うのに壮絶な理由があるのかと思ったら大して描かれてない。
音や映像でどんなに迫力を出しても感情を揺さぶらないと芯に打撃を与えられないのだな〜というあたりまえの見本のように思う。
しかし大体なんだあの最後のやっつけ仕事で作ったみたいな宇宙人のやられ方。
ドカーンドカーーンボンボーン!やったー。(あらら( T д T; )らら)
今、ウィキペディアを見てみたらカイジューにいちいち名前がついていた。そういえば映画のなかでも呼んでいた。オタクはそういうことやるよね。でもあんまり意味がないな。またデルトロは《今作は「巨大怪物への美しい詩である」と語っている。》らしいけど、どこが?って思っちゃう。(ファンよ、怒るな。次作もあるらしいじゃないか。次作では「やっつけ仕事の宇宙人」製じゃない、色っぽい怪獣に期待しよう。)な。
「マン・オブ・スティール」
スーパーマン。スーパーマンは好き。白黒のテレビの時から、スーパーマンがやられて苦しんでいるところが好きだった。今回のスーパーマンのやられているところはあまりセクシーじゃなかったが、映画は面白かった。
「パシフィック・リム」がダメでこっちがいいなんて「どうかしてる!」と云うかも知れないが、こっちの方が良かった。ケビン・コスナー、ラッセル・クロウ、ダイアン・レインという役者が出ている良さというのは、いちいち言葉でくどくどやらなくても人物の関係に物語が醸し出されるという点で本当に「よく効く」のだな、と思わされた。
画面ブレが少なくてやや見やすかった点もよかった。
他の良かった点は以前書いたので割愛。
「エリジウム」
「第9地区」とだいたい同じ映画だった。ただひたすら見にくい画面。
見終わってから「ワールドウォーZ」にしておけばよかったと思った。やっぱりマット・デイモンは「ふたりに釘付け」が一番だね。見終わって目のしょぼしょぼ具合は「パシフィック・リム」以上。
おまけ「オブリビオン」
だいぶ前に見た。登場人物が少なくて、おだやかで見やすい映画はいいなぁ。トム・クルーズは(いってみればケビン・コスナーもラッセルクロウも)あまり好きじゃないけど。
だいぶ趣は違うけれども12月にやる「Gravity」。これは3Dで見なかんで。登場人物ふたりだけらしい。