八月三一日は夏休み最後の日。折からの颱風と来て宿題を片づけるのにうってつけの日となりました。
宿題のないぼくは歯医者のついでに海を見に行ってみた。颱風11号の影響やいかに?
地元民としては一度くらいは荒れ狂う海を見ておこうと思った。三角の瘤の頭の悪い暴れん坊の押し合いへし合う様を想像していたけれど、波は意外に秩序だって打ち寄せていた。
ガードをくぐると海の家で鳴らすこれみよがしな重低音が響いてきてがっかり。遊泳禁止の赤い旗が倒れているのを写真に撮っていると、いつの間にか横に監視員が来ていて、新しい穴を掘っていた。
傘を差していると風に引っかけられる。おっとっと、おっとっと。豆腐川のコンクリの先端まで行ってみた。一歩前に出る度に海に吸い込む風圧が格段に強くなる。先端は非常に危ない。海に落っこちたら呑み込まれてそれっきりだ。
傘がひかり号の先端の形になり、裏返ろうとするのを必死で押さえながら慌てて退散。
先端で撮った写真は、決死行にもかかわらず凡庸な波の写真でしかなかった。残念。